ケニアハネムーン旅行記【オランダトランジット】
出国手続き&バゲッジスルー
いよいよ、ケニアハネムーン初日。アムステルダム行きKLM868便に乗るために、朝6時に家を出発して私たちは関西国際空港に向かいました。アムステルダム経由してナイロビまで総飛行時間26時間の大旅行のスタートです。
空港に着くと搭乗手続きカウンターに直行。乗り換えるアムステルダムで一度出てきてもめんどくさいので、荷物をナイロビまでスルーしてもらうようにお願いしてみました。が、アムステルダムでの荷物乗せ換えはそう簡単な事ではないらしく、窓口の人の顔はとたんに険しくなります。端末を叩き続けたり他の係員の人に聞きに行ったりと5分以上待たされたあげく手続きはしてもらえたのですが、「とりあえずこれでスルーできると思うのですが、アムステルダムに着いたら念のため確認していただけますか?」とのこと。なんとも不安な旅のスタートです。
セキュリティチェックを無事に抜けて搭乗までの間に朝ごはん。カフェに免税店にと関空のセキュリティエリアは最近なかなか充実しているようです。腹を満たしたらいざ搭乗口へ。KLM868便は10時15分定刻通りに関西国際空港を飛び立ちました。
KLM868 KIX-AMS
KLM868便は快晴の関西国際空港を飛び立ちオランダ・アムステルダムへ向かいます。機材はboeing 777-200。前の座席との距離が無く身動きの取れないこの座席で11時間55分も飛行機に乗り続けると思うとぞっとしますが、パーソナルテレビが各座席に備わっていて日本語吹き替え映画(劇場公開中の映画も!)もVODで見る事が出来ますし、個人的に本もたくさん持ってきていたので、することがなくて退屈することはなさそうです。
海外旅行にほとんど行ったことが無いので国際線に2人きりで乗るのはドキドキするものです。機内食にワクワクして映画を真剣に観て外の景色に感動して退屈になったら寝て・・・を繰り返しているとどんどんと時間が経っていきます。
ただ席の狭さ、これは苦痛でした。あとトイレも通路側に人がいるとやっぱり気を使います。さらに英語がほとんどしゃべれない状態でハネムーンに挑んでしまっているので、外国人の客室乗務員さんや隣に座ってる人に「Excuse me!」や「coffee, please!」などと言うだけでも緊張します。「海外に向かってるんだな」という高揚感の一方、「この英語力で大丈夫かな」という不安が募ります。
そしてKLM868便は順調に飛行を続け、定刻より20分早い現地時間14時50分に無事アムステルダム・スキポール国際空港に到着しました。日本を10時15分に出発して12時間くらい飛行機に乗っているはずなのにまだ15時前というのは何か変な気分です。窓の外はずっと昼間、そして機内で提供された食事は軽食のカップヌードルを含め3回、もう何を基準に生活リズムを考えればいいか分からなくなってきます。
スキポール空港
アムステルダムに到着して飛行機を降りるととても寒い!さすが北緯52度のアムステルダム、日本とは寒さが一味違います。ボーディングブリッジを進むとその先にKLMの日本人スタッフの方がおられたので、預け入れ荷物が無事にナイロビ便に積み替えられるか聞いてみることにしました。
「すみません、この半券ではNBO(ナイロビ・ジョモ・ケニヤッタ国際空港)までスルーされるとなってますが、ちゃんと次の便に荷物積み込まれますでしょうか?」・・・すると、「半券に書いてあるならそうなると思いますよ!もしロスバゲしたらナイロビで申請書書いてくださいね!」と、天真爛漫(?)なKLMのお姉さんに割と簡単に片付けられてしまいました。というわけで、もう既に預けてしまった荷物なのでどうしようもありません。出来ることといえば無事ナイロビのターンテーブルに現れることをただ祈ることだけです。
さて、次のアムステルダム発ナイロビ行きの便まで5時間30分待ち時間があるので、一度オランダに入国してアムステルダム市街観光をすることにしました。ロストバゲッジ対策で機内持ち込み手荷物にもたくさんの荷物を詰めてきたので、不必要な荷物は空港セキュリティエリア内のロッカーに預けて身軽な状態で街を散策することにします。ロッカーはエリア内にいくつもあり、クレジットカードで決済することが出来たので(預ける際に出てくるレシートを荷物を取るときにかざすと開錠されるタイプ)とても重宝しました。
入国審査では、係官が何を言っているのかほとんど分からず頭がパニックになりましたが、知ってる単語をとりあえずしゃべり尽くすと「日本人」ということで大目に見てくれたところもあるのでしょう、なんとか入国させてもらえました。これまで日本人が積み上げてきた信頼に感謝ですね。英語はちゃんと勉強しておくべきでした。
アムステルダム市街観光
スキポール空港は、空港直下にオランダ鉄道(日本のJRのようなもの)が通っていて、入国エリアを過ぎるとすぐに駅があるのでとても便利です。コンコースにタッチパネル式の券販売機がありここで券を買えるのですが、言語を英語に変更できるので順を追ってボタンを押していけば簡単に券を買うことができます(アムステルダム中央駅まで片道€3.7、券売機購入シュミレーションがこのページで出来ます)。ちなみに、オランダ鉄道は信用乗車制度なので改札はありません。でも、だからといって券を持たずに入場すると……大変な事になりますよ。。
スキポール駅1/2番線ホームに来る電車はどうやらアムステルダム市街地方面に向かうようなので(このページから路線図をダウンロードしておくと電車の行き先が分かって便利です)、やってきた電車に乗り込んでアムステルダム中央駅に向かいます。スキポール空港から電車に揺られること15分でアムステルダム中央駅に無事到着しました。

アムステルダムは、網目状に配置されている運河と美しい街並みで有名ですが、ガイドブックに載っている通り歴史的な建物が続く街並みは本当に美しく息を呑みます。無秩序にいろいろな建物がひしめき、様々な色のネオンで彩られている日本とは異なる街並みに感動しました。
今回は、5時間半という短い間に空港を抜け出しているのであまりいろいろと遠出して観光するのではなく、駅から歩いていける範囲をゆっくり散歩するということにしました。次の便の搭乗時間や晩御飯を考えると、搭乗時刻の2~3時間前には空港に戻っておきたかったからです。日本から持ってきたガイドブックとにらめっこをした結果、結局上の図のルートでアムステルダムを観光することになりました。
慣れない海外旅行なので、バッグを全力で抱きしめて非常に警戒しながら街歩きをしましたが、昼間のアムステルダム市街は飾り窓地区を含め非常に治安は良さそうでした(もちろん最低限の防犯対策は必要です)。アムステルダムの中心は道路が狭く車の進入が制限されているせいか徒歩で散策するのに非常に適しており、街並みを眺めたりお店をのぞいたりして歩くのはとても気持ちのよいものでした。唯一注意しなければならないことは、車があまり走っていないせいか自転車がかなり幅を利かせており自転車が恐ろしいスピードで駆け抜けていくことです。ちゃんと左右確認して道を渡らないと自転車に轢かれてしまいます。
結局、警戒しすぎて腰が引けた状態で街歩きをしたので、お店でご飯を食べるわけでもなくトラムでどこか遠出するわけでもなく、ただただ街歩きをして終わってしまった数時間でしたが、日本では決して見られない景色を見ることができ満足しました。空港から出て散策しておいてよかった!アムステルダムはとても素敵な街でした。
いよいよケニアへ - KenyaAirways4141 AMS-NBO
20時10分、いよいよケニア行きケニアエアウェイズ4141便の搭乗手続きが始まりました。KLMで予約したはずなのにまさかのコードシェア便、まさかのケニアエアウェイズ機材。そして搭乗口の周りは8割くらいが黒人の人です。これまでの人生で、これほどまでに黒人の人に囲まれたという経験が無いので急に心細くなってきます。
スキポール空港は、出発客と到着客が同じエリアを共用する形となっているので、セキュリティチェックは搭乗前に各搭乗ゲート前で行うことになっています。そこで登場したのが航空機テロ未遂事件以後脚光を浴びている、かの全身スキャナーです。丸型の箱の中に入り手を頭の上で組むとガチャコンとスキャナ部分が動いてわずか数秒でスキャンが終わります。がしかし、何故か私は2回スキャンされても引っかかり結局全身スキャナーされた後に全身ボディーチェックをさせられるという辱めを受けることになりました。減るものではないので別に全身を透視されても構わないですが、できれば1回で済まして欲しいものですね。
そして20時40分、ケニアエアウェイズ4141便は屈強な黒人たちと、一組の日本人ハネムーナーを載せてケニアはナイロビへと飛び立ちました。「あ、周りにアジア系の人が全くいない・・・」見渡しても日本人たちは機内で私たちだけのようです。
ケニアエアウェイズの機内は、どなたかのブログで「ケニアエアウェイズの機材がボロすぎて衝撃を受けた」などと書いてあったので乗る前ちょっと怖かったのですが、乗ってみると別に普通でした。逆に枕には動物のシルエットがプリントされていてかわいらしいし、謎の機内食(写真)はめちゃくちゃうまいし、大満足でした。この機内食は本当においしかったです。
さて、関西国際空港-アムステルダムで11時間半を過ごし、さらにアムステルダムで5時間半遊んだおかげでもうくたくた。というわけで、早く布団の中で眠りたいと心の中でわめきながらしばしの仮眠を取ることにしました。次目覚めたときに、窓の外にアフリカの大地が広がっていることを期待して…。
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