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ケニアハネムーン旅行記【帰路篇】

ヌーの河渡り

マサイマラ最終日。朝食を取ったあとマラセレナロッジをチェックアウトをして、迎えに来てくれたWさんと最後のゲームドライブに向かいます。マサイマラに滞在した6日間でたくさんの動物と出会えましたが、ただ1つの心残りは「ヌーの河渡り」が見れていないこと。河渡りのポイントまでゲームドライブの度に連れて行ってもらったのですが、ヌーにとっては生死を左右するこの河渡り、川岸で渡るのをためらい立ちすくんでいる姿しか見ることが出来ていませんでした。

このゲームドライブが終われば直接空港まで送ってもらい、マサイマラとはお別れとなってしまいます。飛行機の搭乗までの残り3時間で念願の河渡りは見れるのか、半ば諦めつつも祈る気持ちでゲームドライブに出発します。

マサイマラ地図

サファリカーはマラ川に沿った道を南北に走りますが、ヌーが河渡りしている雰囲気はありません。河渡りは諦めようと自分に言い聞かせ、見納めとなるマサイマラの風景をしっかりこの目に焼き付けます。この雄大な景色もあと数時間しか見ることが出来ないと思うととても切ない気分になります。

そしてあと1時間で空港に向かわなければならないという頃に、まさかの奇跡が起こりました。流れていた無線を聞いたWさんが突然目の色を変えて車をUターンし、今までなかったスピードで爆走しはじめます。そして爆走する先に目を凝らすと、なんとヌーが河渡りをしてるではありませんか!川岸で砂埃が舞い、岸辺に生えた草木の間から体を濡らしたヌーが勢い良く飛び出してきます。

3~5mもある対岸の崖からヌーが次々に飛び降り、その度に茶色く濁ったマラ川から大きな水しぶきがあがります。ワニも住んでいるという濁流のマラ川に生死を掛けて崖から飛び込む姿には心が震えました。河渡りを終えたヌーは最後の力を振り絞って崖を登り、サファリカーのほんの2m先を全力で駆け抜けていきます。河渡りを見ることのできた嬉しさとヌーのたくましい姿への感動で、もう訳が分からなくなって呆然としてしまいました。

ヌーの河渡り

マラ川を必死で渡るヌーの群れ

ヌーの河渡り

3~5mほどの崖から川に飛び込んでいく

ヌーの河渡り

川めがけて次々にヌーが飛び降りる

ヌーの河渡り

河渡りするヌーの群れに襲い掛かるライオン

ヌーの河渡り

ずぶぬれのヌーが川岸を上がってくる

ヌーの河渡り

無事に渡りきったヌーの群れ

そして、数百頭いるであろうヌーの大群の河渡りを、そばで見守って十数分たったころでしょうか。河渡りの順番待ちをしているヌーの大群が散り散りになり、突然河渡りが中断してしまいました。何事かと対岸に目を凝らすと、順番待ちをしているヌーの中の一頭にライオンが襲い掛かり、ヌーが首筋を噛まれながらも必死に抵抗しているところでした。ヌーを狙ってライオンがいつの間にか川岸に潜んでいたようです。

ただでさえ河渡りで神経質になっているヌーの大群は、さらに追い討ちをかけて目の前で仲間が突如殺されてしまい、それ以降は河渡りをやめてしまいました。しかしマサイマラを去る最後の最後で、ヌーの雄姿とライオンの狩りを同時に見ることの出来るという幸運を授かることができました。本当に貴重なすばらしい体験になりました。

ナイロビへ

さてヌーの河渡りを見終えると、その余韻に浸る余裕もなくナイロビ行きの国内線が発着するマラセレナ飛行場(Mara Serena Airstrip)まで向かいます。飛行場といっても屋根のある待合室がぽつんと野原に建っているだけで、誘導路はおろか滑走路でさえ舗装されていません。

時折5~6人乗りのセスナが着陸するので、この飛行機に乗るのかとその度に荷物をまとめますが、定刻になっても搭乗予定の飛行機が飛来してくる気配は全くありません。ここはケニア、ポレポレの国なので時間通りに来ることを期待してはいませんでしたが、1時間経っても乗る予定の飛行機はやって来ませんでした。

マラセレナ飛行場

マラセレナ飛行場

マラセレナ飛行場

セスナが着陸

マラセレナ飛行場

滑走路など全てが未舗装

マラセレナ飛行場

エアケニア便に搭乗

乗るはずの飛行機は待てど来ず、結局Wさんがうまく交渉してくれて、全く別会社の飛行機に急遽無理やり乗せて貰うことになりました。Wさんに感謝。しかし全くの別航空会社の飛行機に飛び入りで乗せて貰えるとは驚きです。どういうシステムになっているのか分かりませんが、ようやく1時間遅れで首都ナイロビに向けて出発できることになりました。

というわけで、ドライバーのWさんとはここでお別れ。Wさんはサファリカーを運転して陸路ナイロビに戻られるとのこと。Wさんには初日にジョモ・ケニヤッタ国際空港で出会ってからこの7日間ずっと面倒を見て貰いお世話になりました。急遽別便の飛行機に乗ることが決まり、慌しく搭乗手続きをしたせいでろくに感謝の言葉も伝えられませんでしたが、本当に素敵な旅にして貰いました。

オーストリッチファーム

私たちを乗せたエアケニア(Air Kenya)便ナイロビ行きは、気流に小さな機体を時折揺らされながらも約1時間で、国内線専用空港となっているナイロビ・ウィルソン空港(Wilson Airport)に到着しました。ウィルソン空港はプロペラ機など近距離便がほとんどのようで、ボーディングブリッジも大きなターミナルビルもなく、機体格納庫の間に航空会社ごとの小屋のような待合室がぽつんぽつんと建っているだけです。国内線プロペラ機は機体が小さいために荷物の重量チェックが相当厳しいという噂を聞いていましたが、実際は乗るときも荷物を乗務員が荷物室にぽーんと投げ入れておしまい、降りてからも荷物室の荷物を待合室の外の車道に並べておしまいでした。

荷物を受け取ってあたりを見渡すと、出迎えの人やサファリツアーの客引きの人などと一緒に、1日目にもお会いしたDoDo World日本語ガイドのAさんが待っていてくださいました。これからケニア旅行最後の目的地「オーストリッチファーム」に連れて行ってもらいます。と、その前に昼ごはん。日本人の方が経営されている日本食材店「陣屋」さんで手作りお弁当をいただきました。毎日三食ビュッフェスタイルの料理がここ数日続いていて体がだいぶ参っていたので、久々の日本食には本当にほっとしました。

さて元気が回復したので、いざオーストリッチファームへ。オーストリッチファームは、ナイロビの市街地にあるウィルソン空港からバイパス沿いにジョモ・ケニヤッタ国際空港を超えてさらに南下し、タンザニアとの国境の街ナマンガ(Namanga)へ続く道沿いに進むと見えてきます。

オーストリッチファーム

ダチョウのヒナ

オーストリッチファーム

体験ライドもできます

オーストリッチファーム

青年ダチョウ

オーストリッチファーム

ダチョウの雄姿

オーストリッチファームはナイロビ郊外にある、字のごとくダチョウを飼育している牧場です。平日に行ったからかガラ空きで誰も他に入場者がおらず閑散としていました。

小さいヒナを育てる施設から成鳥になったダチョウのオリまでを順に案内して貰う園内見学はごくごく普通でしたが、一番おもしろかったのがダチョウ・ライドでした。蹴られるとライオンさえ即死するというその足で猛ダッシュするダチョウに乗ることが出来ます。飼育員二人がかりで押さえ込んでも早く走りたがるので、かなりスリリング。日本ではダチョウの背中に乗ることのできる施設はあっても走るダチョウに乗れるところは無いようなので、ケニアでオーストリッチファームに立ち寄った甲斐がありました。

さらばケニア

オーストリッチファームに寄っているといつの間にか夕暮れ時になっていました。マサイマラからの飛行機が遅れた影響もあり、ナイロビ市街地で晩御飯を食べる時間はなさそうです。飛行機は午後10時に発つので空港に8時までには着いておかなくてはなりません。結局ナイロビ市内のお土産物屋さんに立ち寄って貰い、そのあと夕ラッシュで大混雑するナイロビ市内を抜けてジョモ・ケニヤッタ国際空港に送ってもらうことになりました。

空港でAさんともお別れ。Aさんの話によるとお世話になったWさんもさきほど無事ナイロビに戻られたとのこと。ジョモ・ケニヤッタ国際空港の出発ロビーはパスポートと搭乗券が無いと入場できない仕組みとなっているので、Aさんたちは車寄せからガラス越しに私たちが手続きが無事終わるのをずっと見届けてくれていました。

DoDoWorld

ドライバーWさん(マラセレナ・ロッジにて)

DoDoWorld

日本語ガイドAさん(ジョモ・ケニヤッタ国際空港にて)

出国手続きは、

  1. パスポートと搭乗券(e-ticket)を見せて手荷物検査を受けると、出発フロアへ。
  2. 預け入れ荷物の重量チェック。問題無い場合はバッグに重量を書いたシールを貼られる。
  3. 出国手続きの書類に必要事項を記入。警備員の男性が気さくに声を掛けてきて手助けしてくれる。
  4. e-ticket、出国手続書類、重量確認済みの荷物を航空会社カウンターに出してチェックイン。
  5. 出国手続き
  6. 搭乗口で手荷物検査を受ける
  7. 待合室でしばらく待ったのちに搭乗開始

という流れ。出国手続きの際はこれからどこへ向かうのだ程度の質問しかされませんでした。

ジョモ・ケニヤッタ国際空港地図

搭乗手続きが始まるまでは、免税店やラウンジでゆっくり。プライオリティ・パス(Priority Pass)を持っていたのでファーストクラスラウンジを覗いて見ましたが、高級感は無いものの軽食や飲み物は結構充実していました。免税店はケニヤ土産が豊富。マサイ族に買わされたものや値段交渉に失敗して掴まされた土産物が、買値の1/5の値段で売っていたりするのでだいぶショックを受けます。荷物を預けた後なので大きな物を大量に買うことは出来ませんが、旅の途中で立ち寄った土産物屋で売られていたもの全てがこの免税店で売られているので、値段交渉をがんばれない人はここで買ったほうが賢明だと思いました。やはり定価販売は偉大ですね。

空港ラウンジ

ジョモ・ケニヤッタ国際空港

空港ラウンジ

搭乗開始を待つ

空港ラウンジ

ジョモ・ケニヤッタ国際空港 First Class Lounge

空港ラウンジ

軽食や飲み物などが割と充実

空港ラウンジ

スキポール空港 Servisair Menzies Lounge

空港ラウンジ

Servisair Menzies Loungeから見たターミナルビル

そうこうしているうちに出発時間。オランダ経由で再び26時間掛けて日本へと帰ることになります。生まれて初めてのアフリカ、生まれて初めてのケニア、たった7日間の滞在でしたが、すぐにでももう一度訪れたいと思うほど楽しい旅行となり、ケニアという国が大好きになりました。日本とは違う部分も多く準備段階から不安でいっぱいでしたが、これも旅の醍醐味の一つ。是非お金をまた貯めてアフリカの地に降り立ちたいと思っています。アサンテサーナ!ケニア!

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